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学習プログラム 取材記録 取材日:2008/08/12
施設名 西堀榮三郎記念 探検の殿堂
URL http://tanken-n.com/
所在地 東近江市横溝町419番地
TEL 0749-45-0011
FAX 0749-45-3556
e-mail tanken@city.higashiomi.shiga.jp
事業概要 平成6年8月、旧湖東町にゆかりが深く、すぐれた探検家である西堀榮三郎を記念して誕生しました。
キッズ探検倶楽部などを通じて、体験による生きた知識の獲得、西堀流の探検活動を行っています。小・中学生向けの実験メニューをご用意しています。
★取材記録はこちら →http://www.ecoloshiga.jp/I_report/index.php?act=dtl&type=lnk&id=130
西堀榮三郎記念探検の殿堂を取材してきました。
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 西堀榮三郎記念探検の殿堂は、日本人による近代探検の歴史と探検家たちに学びながら、探検に不可欠な「探求心」「チャレンジ精神」「創意工夫の心」「新しい技術の試み」を21世紀を担う若者に広く伝え、探検文化の振興を目指しています。
平成6年、旧湖東町に建設され、現在は東近江市立の施設となって
います。平成19年度の入館者は1万8千人です。
学芸員の角川咲江さんにお話をうかがいました。
                                 
                                学芸員 角川咲江さん
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◆現在の仕事に就かれることになったきっかけは何ですか。
(角川さん)東京で生まれ育ちましたが、子どもの頃に父親の影響で川や山での自然体験の機会が多くありました。子どもの頃の経験が大事だと思っています。大学で学芸員の資格を取りここで学芸を担当していますが、「自然の中で学べ」という西堀さんに共感しています。

◆角川さんの他には何人の職員の方がおられますか。
(角川さん)館長と事務、それに臨時職員が3人、土日・夏休みなど入館者が多いときには学生アルバイトにも来てもらっています。臨時職員のうち2人は学芸員の資格を持っています。

◆1回の見学で受け入れ可能な人数はどれくらいですか。
(角川さん)学校団体の場合、3クラスほどが適当です。クラス単位で南極体験やダイヤモンドダスト実験、レクチャーと工作、館内見学等でローテーションを組みます。南極体験は20分コースが設定されていて、1時間に3回行います。クラスの数が多い時は、事前の打合せで先生方にも手伝っていただくこともあります。
     
     小学生向けの講座の様子

◆学校など団体が利用する環境学習の場としてはどういう利用の仕方ができますか。
(角川さん)南極体験ゾーンはマイナス25度の氷の世界ですから、しゃぼん玉を凍らせたり、ペットボトルの中に雲を作るというような実験ができます。また、探究館では雪や氷に特化した工作や実験、他にサイエンスでケーキづくりなどもできます。
 これらは団体側の要望にそったプログラムで実施しますが、事前の打合せが必要です。

◆南極体験の施設としてのイメージが強いのですが、「キッズ探検倶楽部」がありますね。どんな活動をされていますか。
(角川さん)キッズ探検倶楽部は「フィールド探検隊」、科学探検隊「ココロボ」、実験・工作教室「つくってあそぼっ」の3つから成り立ちます。現在270名余りが登録しています。イベント等の情報はメールやFAX、郵便(有料)でお知らせします。登録者は、3つのどの教室にも参加できますが、応募開始から先着順となっています。

◆キッズ探検倶楽部の「フィールド探検隊」ではどのようなことを行っていますか。
(角川さん)フィールド活動の定員は1回20名で、年間10回実施しています。たとえば、伊吹山頂で赤雪を探したり東近江市の山の中で雪虫を探したりします。若手の研究者と合同で調査したり、調査の結果、わかったことを学会で発表しますし、子どもたちにもフィードバックしてもらいます。
 また、年に1回「湖東西堀研究会」とタイアップして、2泊3日または3泊4日のトレッキングをしています。他都道府県から参加する方もいます。講師には現地に詳しい専門家をお願いし、企画内容によっては子ども2人に対して大人1人がついて安全管理にも配慮します。サポーターは山岳会や無線のできる人にお願いしたり、安易コースと難コースなど2〜3段階に分けたり、安全面を含めた事前学習会、活動後の反省会を行っています。ハードリピーターも何人かいて、他の子どもたちを引っ張っていきます。いずれその子が卒業しても代わりに引っ張っていく子がまた現れます。

◆学校教育につながる点はありますか。
(角川さん)学校では集団活動に適応しにくい子どもも、フィールドワークの中では学校では発揮できない個性を出すことができるのです。西堀さんは、互いに個性を尊重しあい、「競争」ではなく「競走」しましょうと言っています。一人一人の成果を共有するという点でも西堀さんの考え方につながっていきます。
 西堀さんは危険を覚悟しながらも、用意周到な準備をし、いざというときは臨機応変に対応することで、南極での越冬を成功させました。いろいろな経験を積み重ねることが、子どもの生きる力となるのです。

プログラムの企画ではどのような工夫をされていますか。
(角川さん)集まった子どもの顔ぶれを見てプログラムの一部を変更することがあります。そのため、常に不特定多数の子どもが対象にはなっていないかもしれません。誰かが意欲的に取り組むことで、周りの子どもたちもそれに刺激され、いい活動になることも多いです。探検の殿堂は珍味でいいのではないかと思っているところがあります。個性を大事にしたり、未知のことに挑戦するという西堀イズムを形に取り入れることを大切にしています。
     
     探検家 西堀榮三郎の写真
     
◆施設としてどのような課題がありますか。
(角川さん)訪れる方の94パーセントが南極体験をされます。探検の殿堂をマイナス25度の観光施設と思っている方が多いのですが、平成12年に施設の利用について見直しをしました。地域の子どもを育成することが目的であり、教育施設としていろいろな機会を提供していきたいと考えています。

■□■展示内容について■□■
 1階には西堀榮三郎記念室、探究館、南極体験ゾーンがあります。動くおもちゃなどが展示されていました。工作や実験教室もここで行われています。
     
     西堀榮三郎記念室の展示
     
     
     1階の展示やパンフレット    

     
     探求館の展示物(動くおもちゃ)

 2階の中央には大きい地球儀があり、その周りには日本の探検家が世界で活躍している様子の写真や映像があります。短時間コースでは1時間ほどで南極体験と展示品の見学ができます。中には半日くらいかけて見学する人もいるようです。 
     
      2階中央の地球儀

     
     近代の日本人探検家50人の絵画

◆南極体験について
 南極体験ゾーンへの入室前に南極についての映像を見ます。厚さ平均2000メートルもの氷床に覆われた南極大陸の四季の自然や地上100〜120キロメートルの高さに表れるオーロラの発生についての映像が流れます。
     
      南極探検ゾーン入り口
     
     南極探検ゾーン入室前に映像で学習

     
       防寒着を着用

 南極体験ゾーンの中ではマイナス25度という南極の厳しい寒さを体験できます。濡れたハンカチは一瞬にして凍り、凍ったバナナで釘を打つ体験も行えます。また、小・中学校向けの実験メニューもあります。(事前打ち合わせが必要です)
     
      南極体験ゾーンの内部
     
       南極の氷

     
      凍ったバナナで釘打ち体験

     
      越冬犬タロとジロの映像

◆南極を体験した2家族に感想を聞いてみました。
 ◇小3の子ども:寒かった。手が冷たかった。
 ◇小6と小3の子ども:普段できないことができてよかった。寒くて体が痛い。
ここで仕事をしている人がいるがどう思いますかという質問には、全員から「寒くて無理」という回答がかえってきました。
     
  寒かった! 寒くて体が痛い! と感想を述べる子どもたち    

■□■取材者からひとこと
 探検の殿堂では実に様々な体験を行うことができます。南極体験はもちろん、子ども向けの活動が用意されています。また、西堀さんが行ってきた偉業や西堀イズムについて知ることができます。学芸員の角川さんの熱い思いがとても伝わってきました。是非一度訪れてみてはいかがでしょうか。(インターンシップ実習生 堀江貴也)