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学習プログラム 取材記録 取材日:2011/10/09
施設名 滋賀県立近江富士花緑公園
URL http://www.ohmitetudo.co.jp/karyoku/index.html
所在地 野洲市三上519
TEL 077-586-1930
FAX 077-586-4084
e-mail karyoku@ohmitetudo.co.jp
事業概要 この公園は、野洲市のムカデ退治伝説で名高い三上山(別名:近江富士)東山麓に位置する、花と緑の総合公園です。広い敷地には、500種の樹木や草花、緑の芝生、小川、ヒノキ林・雑木林などの自然、遊具のある広場、さまざまな学習施設・宿泊施設などがあります。

★取材記録はこちら → 

●2007年1月31日
http://www.ecoloshiga.jp/I_report/index.php?act=dtl&type=lnk&id=124

●2011年10月9日
http://www.ecoloshiga.jp/I_report/index.php?act=dtl&type=lnk&id=147
10月9日の日曜日、近江富士花緑公園を訪問し、公園長の小田さんに花緑公園について、そして当日実施されておられた「インタープリタートレーニングセミナーin関西」について伺いました。

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■■■まずは、近江富士花緑公園について教えてください。■■■
施設としては今から20年ほど前、平成4年に森林に関する普及啓発やリフレッシュを目的に造られました。そして平成18年から「近江鉄道ゆうグループ」が指定管理を受け、現在2期目です。
来園される方は、季節によっても異なり、ファミリーの方は、ロッジで宿泊されたり、三上山の山登りや公園の緑を楽しまれたりと自然に触れあうことを目的に利用されておられるようです。そして、スポーツ少年団の夏休み春休みの合宿、そしてシニア世代の方の利用などがあります。
駐車場や入園料が無料ですので、"気軽に"お弁当を持って遊びに来てもらえればと思います。小さなお子さんにも楽しんでもらえる遊具もあります。

■隣接する希望が丘文化公園との違いはどのようなところでしょうか?
希望が丘文化公園では、文化やスポーツなどを中心に行っておられるのに対して、近江富士花緑公園の業務では、1.森林の安全な適正管理や、下草刈り、枝打ちなど 2.森林についての理解や普及啓発、イベントなど 3.宿泊対応やバーベキュー、リフレッシュの場の提供を行っています。
イベントでは、時間をかけてたっぷり楽しめる宿泊を行う自然体験や連続講座の木工講座、気軽に自然に触れられるアクティビティなどを用意しています。また単に楽しむだけではなく、森林に触れ学び楽しんでもらえるように行っています。

■イベントのお話になりましたが、来園者に来てもらう立場として、どのような工夫を行っておられますか?
まず野洲市内の小学校、図書館にチラシを配布しています。他はホームページやブログなどを活用していますが、イベント内容にあわせて経費や手間も考えながら試行錯誤しています。また、宿泊される方の2/3が県外の方ですので、京都や大阪などの近畿や中部の都市部への働きかけもしています。
公園長個人としては、環境学習の場でプログラムの先頭に立つことよりも、営業活動や経営者としての役割が以前より増えています。

■花緑公園のおすすめや自慢を教えてください。
まずは、近江富士に一番近い施設であることです。宿泊もできる場ですので、ゆっくりと過ごしてもらえ、都市からすぐ近くの気軽な"森のゆったりスポット"です。
遊園地ではなく、森を中心として、来園された方それぞれにとって価値のあるものを提供したいと考えています。花緑公園に行けば自分の好きな森に触れられるといった感覚です。"すぐそこにある森で豊かな時間"を過ごしてもらえればと思います。

■花緑公園に関わる方について教えてください。
来園者の方それぞれの価値とお話ししましたが、花緑公園には20名弱の職員の他、ボランティアとして関わってくださる方がおられます。レイカディア大学や淡海森林クラブの方々が、専門的知識を活かして森や公園の整備活動をしてくださっています。一方的なサービスの提供だけでなく、花緑公園を利用してくださる利用者さんが自己実現の場となるように進めています。
また、近江富士プロジェクト協議会などにも参画し、地域全体で魅力を発信していくようにしています。

■これからの課題となるものを教えてください
中高生や大学生、若い社会人などの層は来園者としては少ない方です。しかし、そういった若い方が子育て世代となった時に、再び花緑公園で楽しんで触れあってもらえればと思いますし、彼らが来園しやすい環境づくりを行う必要があります。最近は、世の中の状況や価値観が変わり、環境にもなじみやすくなっています。若い世代へのアプローチも行っていきたいと思っています。

■■■インタープリタートレーニングセミナーについて■■■

インタープリターとは?
耳慣れない言葉"インタープリター"ですが、日本語で表すと"自然案内人"と言えば良いでしょうか。
花緑公園では、平成18年からインタープリテーション協会と協力して、毎年秋にトレーニングセミナーin関西を3泊4日で実施しています。自然を伝える"はしかけ役"を育てていくことを大切にしており、セミナーを受けた人は、滋賀県の森林環境学習やまのこ事業や県外の自然観察施設などで活動しており、人材養成に大きく貢献しています。

インタープリターに大切なことは?
自然のことを案内するという面では、インタープリターを自然の知識が豊かな人と捉えがちですが、自然科学の知識以上に伝える力が大きく求められる人だと思います。知識だけでなく、伝える方法やコミュニケーション能力、自然とどう向き合うかを考えていくことが大切だと思っています。そのため、自然や環境の分野だけでなく、人と関わる分野で活用できます。このセミナーでは3泊4日の濃い内容となっており、インタープリターとしての基本的なあり方が凝縮されています。仕事としてインタープリターを目指す人や実際に活動している人がスキルアップすることができます。

■セミナーにお邪魔しました!
お話を伺った後、セミナーへお邪魔しました。
1日目は「目的を共有化し、学び方を学ぶ」、2日目は「プログラムを体験から学ぶ」、そして訪問した日は3日目「インタープリテーションプログラム作りのプロセスを学ぶ」として、講義や体験が進められていました。
3日目ということもあり、10名の参加者の方々はチームをつくって、様々なものを題材にインタープリテーションの実演と評価を繰り返しておられました。課題のテーマは「"伝わる"ために手抜きせず工夫しよう」とのことで、例えばキイロスズメバチの巣に5000匹もの卵があることをいかに伝えるか、ヤマネの体重20gを対象者にどのように体感させるか、ヒキガエルの20mもの長さの卵をどのように体験してもらうか、などを参加者自らプログラムをつくりながら工夫を行っておられました。視覚化や発問する、身近なものに置き換える、模型、演じるなどインタープリテーションの基本となるキーワードをインタープリテーション協会の小林毅さんがまとめ、さらなら学びへとつなげておられました。


課題にあわせて、プログラムを実演する参加者の皆さん


インタープリテーション協会 小林さん

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■取材者から一言
プログラムを実施するよりも、1つの施設を世の中へ売り込んでいく営業で飛び回っておられる小田さんの姿勢に脱帽でした。お客さんを待つのではなく、自ら花緑公園という森と触れあえる施設へ引っ張り込んでいき、そこで自由に価値をつくってもらえる施設をつくろうと頑張っておられます。
また、インタープリターインタープリテーションという言葉を初めてを聞いた人には、とっつきにくかったかもしれません。しかし、環境学習を進めていくと、自然と人をつなぐ役割の大切さに気づき、さらにそれを専門に学ぶ必要性を感じていくと思います。それぞれのフィールドや学校にインタープリテーションを身につけた人がいて、自然の不思議さやおもしろさ、深い知識などを伝えてくれる人がいれば、子どもから大人までがもっと自然に興味を持って接するようになるのではないでしょうか。
花緑公園内には、森のBe-Cafe(NPO法人びぃめ〜る企画室によるカフェ。びぃめ〜るマガジンの発行や第4土曜日の森の手作り市など滋賀の女性が元気になる企画を手がけておられます)もあり、小さな子どもから大人までが楽しめる公園として変化しつつあります。ぜひ花緑公園で森に親しんで、あなたなりの森の価値を楽しんでみませんか。

環境学習推進員 池田勝