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学習プログラム 取材記録 取材日:2016/02/04
施設名 青少年自然道場
URL http://www.konan-buntai.jp/doujyou/index.htm
所在地 湖南市吉永251番地
TEL 0748-72-2790
FAX
e-mail
事業概要 三雲山麓の自然体感スポット、オリエンテーリング・バードウォッチングなどアウトドアメニューが充実。キャンプや手作り体験など青少年の集団宿泊生活体験の場として活用できます。

★取材記録はこちら → http://www.ecoloshiga.jp/I_report/index.php?act=dtl&type=lnk&id=165
ネイチャーゲームやキャンプファイヤー、野外炊事など様々な自然体験活動を来場者に提供してくださっている笑顔の素敵な近野竜史さんを訪ねて、今回は湖南市にある湖南市青少年自然道場に行ってきました。

■青少年自然道場の概要について教えてください。
 青少年自然道場は、旧甲西町に昭和62年にオープンしました。当時全国で自然体験活動の重要性が叫ばれ始めた頃で、希望が丘公園を参考に造られました。
 道場と聞くと、修行の場というイメージを持たれ驚かれるかもしれませんが、豊かな自然に囲まれ、宿泊施設や野外炊事場、キャンプファイヤー場などがある自然体験活動施設です。ネーミングの由来は分かりませんが、開所に関わった学校の先生方が、心と体の成長を願ってつけられたと想像しています。
 当時は、旧甲西町の小学3年生が日帰りで、4年生になると1泊の宿泊活動をし、さらに中学1年生となりオリエンテーションキャンプの場として利用され、年間1万人の利用がありました。しかし、体験学習にかける時間数が減ったり、総合学習などが減少したり、大型バスが青少年自然道場内まで入れないというアクセスの問題もあり、湖南市の小中学校の利用は減っています。
 一方学童保育やスポーツ少年団、子ども会では夏休みを中心に利用をされていますし、家族や大学生の交流キャンプ、企業の職員研修と幅広い利用があります。
 現在は、春の3月から秋の11月末まで利用可能です。

■団体等で利用の際に、人気のプログラムはありますか?
 自然道場では、焼杉、勾玉づくり、自然工作などのクラフトのプログラムや、ネイチャーゲーム、キャンプファイヤーなどのプログラムを提供しています。
 工作はお土産として人気ですが、ネイチャーゲームやキャンプファイヤーは、指導料は不要でねらいや対象に合わせて提供しています。また、八丈岩へのハイキングも人気です。

■提供してくださっているネイチャーゲームについて教えてください。
 以前は、滋賀県ネイチャーゲーム協会(現在は滋賀県シェアリングネイチャー協会)の事務局も運営したこともあり、20年以上その普及に努めています。森に隠れている人工物を探す「カモフラージュ」やグループや個人で様々な自然を探す「ネイチャービンゴ」、聴診器を使って木の音を聞く「木の鼓動」などが人気で、来場される方の学年、ねらい、季節、時間などに合わせて、自然道場の自然を五感で感じて、少しでも自然に寄り添える気持ちになってもらえるようにしています。

■主催事業について教えてください。
 夏休みの小学生を対象としたキャンプは、「もりっ子キャンプ」という日帰りのオリエンテーションと本番の1泊2日のキャンプ、「わくわく冒険キャンプ」というオリエンテーションと3泊4日のキャンプを実施しています。また、家族を対象とした「どうじょうフレンドくらぶ」を年6回実施しており、そちらは100名の登録があります。どうじょうフレンドくらぶでは、お客さん扱いせず、竹割りや薪割り、焚き火など普段できないことを自分なりになってもらっています。お膳立てして、ねらいすぎるといけないなぁと感じたことがきっかけですが、昔は普通だった作業や遊びを自分のペースで楽しんでもらえるようにしています。

■長年子どもと関わっておられ、変化は感じられますか?
 20年間青少年自然道場で子どもを見てきましたが、子どもは変わっていないと感じています。対して親の変化は感じます。自身のお子さんしか見えず、やりたいこと、やらせたいことしかやらない、何でもやってみよう!チャレンジさせてみよう!という気持ちが保護者に減って来ていると感じます。なぜ自然体験活動をするのか、野外活動の大切さを保護者に説くこともあります。
 子どもは、青少年自然道場に来て普段できないことを体験することで活き活きしています。刃物を使ったり、火を扱ったりしていると、子どもが成長していると感じます。子どもは、カレーを作ると、自分が作ったカレーが一番おいしく感じ、調理が簡単なバーベキューよりも苦労が多いカレーの方がいい顔をしています。
 そのような子どもが変わる姿を見ると、保護者の気持ちが変わり、継続的な参加へと変わっていきます。

■次世代の育成について教えてください。
 青少年自然道場には、おたまじゃくしというリーダー会があり、中高生・大学生・社会人の約50名が登録しています。これまでのキャンプに参加していた若者や、小学6年生を対象とした体験キャンプの参加者、友だち同士などで参加しています。
 中高生が大学生や社会人といった人生の先輩に触れる機会はなく、また気軽に話せる関係からキャンプ以外の社会について多くを学ぶ絶好の場ともなっています。大学生にとっては、社会人と接することで就職や仕事、結婚などの人生のよき相談相手となっています。そのように、キャンプや子どもの体験活動のノウハウの習得だけでない、人の育成の場となっています。
 嬉しいことに、キャンプの参加者からおたまじゃくしリーダーとなり、そして結婚し、子どもが再びキャンプに参加するという大きなサイクルも見られ始めました。リーダー同志で結婚されるカップルもあります。
 あまり楽しそうにしていない子どもが、キャンプに参加して、リーダーになるとコロッと変わる場面に出会うこともあります。コミュニケーション下手な子どもも中高生大学生と進むにつれて、上手に溶け込んで、皆の前でキャンプファイヤーを実演するようになります。
 また、私自身、学生時代に個性豊かなキャンプリーダーに触れ、その姿に圧倒され、皆を楽しませることのむずかしさを感じました。そのため、キャンプや自然体験活動が苦手だなぁと思う気持ちが少しでも分かるような気がします。

■これからの展望と課題を教えてください。
 プログラム提供しているような自然体験活動はまずは充実させたいのと、この青少年自然道場の森を地域の人と一緒に、整備していきたいです。例えば東近江市の河辺いきものの森のように、市民が里山整備をし、楽しんで、発信拠点ともなっていくようなイメージです。また、子どもたちが自然を自由に使って遊び成長していく「冒険あそび場」のフィールドにもしていきたいと思います。
 そして、主催キャンプやプログラムでは、「ゆるさ」も大事にして詰め込みすぎないようにしていきたいと思います。そのことで、参加者自身が考え、体験し、次に関わっていく流れができると思います。
 課題は、このような自然体験活動に関わる若者がプロとして仕事ができる場づくりです。滋賀県内の自然体験活動施設などではなかなか就職できる場がなく、この自然道場でもわずかなスタッフで運営していますので、少しでも若者が自然体験活動で働けるようにすることが課題です。

約20年、子どもたちと自然をつなぎ、参加者からリーダーへ、さらにその次の世代へと体験活動の良さのサイクルを回そうとがんばっておられる近野さんと青少年自然道場。
ぜひ、皆さんも青少年自然道場をご利用ください。

取材:環境学習推進員 池田勝