環境用語集

琵琶湖の深呼吸

琵琶湖北湖では、春から夏にかけて表層の湖水が温められることで、表水層と深水層の間に水温が急に変わる「水温躍層」が形成され、上下方向に水が混ざらなくなり、深水層では溶存酸素(DO)が供給されず、DOの消費が進んでいく。冬に表層水が冷やされ、湖水が鉛直方向に深湖底までよく混合することにより、水温とDOが琵琶湖全体で表水層から深水層まで一様になる物理現象である「琵琶湖の全循環」を指す言葉。DOをたっぷり含んだ表層の水を深湖底まで供給し、湖底にすむ生物にとっても、湖底付近の水質にとっても重要な意味を持っている。